独自の植物タンニンなめしで作られたセルカグリシナの楽しくて簡単なメンテナンス
植物タンニンなめしは、短期間で仕上げられるクロムなめしとは違い、皮をなめすだけでかなりの時間を要します。
しかし、その分、原皮への負担は減ります。セルカグリシナが皮を大切にしているからこそ、出来る製法なのです。
命を捧げた鰐へ最大限 敬意を込めているセルカグリシナにとっては至極当たり前の製法ですが、レザー業界では主流ではありません。
分厚い革に仕上がるのも、セルカグリシナが植物タンニンなめしを採用したいと思った一つの理由でもあります。
クロコダイルの頂点が持つ迫力に相応しいと思ったからです。クロムなめしで仕上げた柔らかくて薄い革では真似できません。
また、経年変化が楽しめる点も他とは違う点として挙げられます。
セルカグリシナ製品が貴方に届いてから、年月を重ねる内に独特の色合いに移ろいゆく・・・
それが大変魅力的で、楽しみの一つであります。
だから、製品を大切にできる貴方にピッタリだと感じました。
どんな見た目に変わるのか想像もできないのが本当に素晴らしいことです。
セルカグリシナ製品を一度手にしたら二度と離したくないと感じるのは貴方だけではありません。
手放されるために作っているわけではありません。
一生貴方と共に生きることを前提に製作しております。
メンテナンス方法
やはり人間の身体同様、日頃からメンテナンスすることはとても大切なことです。
愛情があれば自然とメンテナンスしたくなるものですが、過度のメンテナンスは逆に革を痛めてしまうため避けてください。
メンテナンスと聞くと仰々しいものに感じるかもしれませんが、普段行うケアは、特段難しいことをする必要はありません。
表面やポケット内に入った細かな汚れを優しく取り払う程度で十分です。
ただ、気持ちは存分に込めてあげてください。
セルカグリシナ製品は、植物タンニンでなめしてあり、それに伴う注意点がいくつかあります。
用意するもの
①馬毛ブラシ(ホコリを落とす)
②レザーローション(汚れ落と、潤いと栄養、柔軟性を与える)
③レザークリーム(潤い、光沢を与え保護する)
④綿100%の布(塗布、仕上げ)
①馬毛の柔らかいブラシで優しくブラッシング
もともと堅牢で強靭な素材ですが、植物タンニンなめしの良さでもある
「革表面に余計な加工をほとんどしていない」
という特性から見ても新品のうちは傷つきやすい繊細な面も持ち合わせています。
だから馬毛の柔らかいブラシを準備すると良いです。化繊などの人工毛のブラシもありますが、革を傷めてしまう場合があるので避けるべきです。
セルカグリシナでは
”[サフィール] 皮革製品のホコリを落とす馬毛100% ブラシ グランドホースヘアブラシ 靴磨き バッグ 革製品 手入れ コードバン ナチュラル”
のご使用を推奨しています。
②ローションケア
馬毛ブラシで一通りブラッシングが完了したら、次にローションを塗布していきます。
布に少量のローションを乗せ、薄くのばしてください(※一度に多量を出さず、加減しながらご使用ください)
そして布に薄くのばしたローションを財布本体に塗っていきます。その際は、優しく薄く塗り広げることが大切です。
セルカグリシナでは、
”[サフィール] スムースレザーにしっとり潤いを与える ユニバーサルレザーローション 保湿 ツヤ 汚れ落とし 靴磨き バッグ 無色 レザークリーム”
のご使用を推奨しています。
③クリームケア
クリームによるメンテナンスの目安は使用頻度や乾燥具合にもよりますが、おおよそ二か月に一度くらいが適切です。
革が乾燥してきているなと感じたら、植物タンニンなめし用のクリームを用いてケアをします。
セルカグリシナでは、”[サフィール] 潤いと光沢を与え保護するエキゾチックレザー専用 レプタイルクリーム 50ml 爬虫類革 靴磨き バッグ 手入れ メンズ マルチカラー”
のご使用を推奨しています。
少量のクリームを柔らかい布に薄く伸ばして、革に少しずつ均等に馴染ませてあげてください。
クロコダイルは凹凸がある生き物なので、溝の部分は強めにいれてあげると、ムラなく綺麗に仕上がります。
※クロコダイル(エキゾチックレザー)に使用できないクリームは使わないでください。
※メンテナンスのし過ぎは逆に革を痛めてしまうため避けてください。
④馬毛ブラシ+綿100%の布で仕上げ
ローション、クリームを塗布したら、最後に仕上げをします。
①馬毛ブラシで財布全体をブラッシング(ローションやクリームが全体を均等にいきわたらせるため)
②綿100%の布で全体を磨く(余分なクリームを取り除き、光沢を出す)
メンテナンスは以上です。お疲れ様でした。
お綺麗になりましたでしょうか?
※注意事項
・水分、湿気に注意
植物タンニンなめし加工で作られたセルカグリシナは、上質で風格があり、頑丈ですが、水分や湿気には比較的弱いです。(クロコダイル製品全般に言えます)
そのため、水との接触を避ける、濡れたらすぐに拭き取ることが大切です。
・水分や汚れはカビの原因
水滴や汚れをそのまま置いておくとカビが発生することもあるので要注意です。
万が一濡れてしまった際は、すぐに乾いた布で水気を取り、陰干しで乾燥させ、風通しの良い場所に保管してください。
※ドライヤーや日光による乾燥は絶対に避けること。
湿気のあるところで長期間放置するとカビが発生することがある。高温多湿を避け、定期的にメンテナンスをすることが大切です。
タンニンなめし革は使い続けることで硬さが取れて、自分の手に溶け込むような柔らかさになります。
長い年月を共にすることを前提に作られた製品です。だからこそメンテナンスをすれば、革もやがて味わいのある深くて個性的な物になります。
人生を共にするパートナーとして、日頃のブラッシングや、二か月に一度程度のメンテナンスを施してあげましょう。
まとめ
天然の生きた傷や怪我が隠されることなく表面に現れるのが、植物タンニンなめしの良さで、この特性が動物本来の在り方です。
だからこそ、【本物のレザー好き】から熱狂的な支持を集めていますし、これからも愛用される製法であると言えます。
逆に、革自体を愛せない者には若干扱いにくい点が短所でもあります。革としての魅力が存分に詰まっている一方で、繊細な性質もあるので、湿気や雨、汚れ、傷などに弱い点があります。
ですから使用するブラシは馬毛のようや柔らかいブラシを使い、水濡れや湿気には十分に注意してください。長年使い続けられる革であるためにもよろしくお願いいたします。